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ステントグラフト治療の対象疾患・治療法

動脈硬化性大動脈瘤

心臓から体の各臓器に血液を運ぶ大動脈が高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病により動脈硬化をおこして血管が弱くなり、風船状にふくらむ病気です。


1)腹部大動脈瘤

腹部大動脈にできる動脈瘤を腹部大動脈瘤と言います。  通常成人で腹部動脈の直径は女性であれば16o程度 男性でも20oまでの大きさですが。このように通常の2倍以上の大きさにまで拡張し瘤化た動脈瘤は破裂の危険性が非常に高くなります。  しかしながら多くの場合、腹部大動脈瘤は全く自覚症状がなく、健康診断などで偶然発見されることが多いのです。  動脈瘤は血圧の高さやその大きさにより破裂する危険性が増えます。いったん破裂すると死に至る可能性が高い、非常に危険な病気です。

右の写真は腹部にできた動脈瘤の3D CT画像です。
腹部の大動脈は左に大きく弯曲、拡張し最大直径は5cmを越えています。
瘤表面は動脈硬化が著明に認められます。(白い付着物)

2)胸部大動脈瘤

胸部大動脈にできる動脈瘤を胸部大動脈瘤といいます。動脈瘤の発症する部位により、上行、弓部、遠位弓部、下降と分類されています。一般に無症状に経過しますが、動脈瘤が大きくなり周囲の組織を圧迫するようになり初めて症状が現れます。反回神経を圧迫するとしわがれ声( 嗄声)、気管や食道を圧迫し呼吸困難や嚥下困難の症状が出ることもあります。 破裂した場合、患者は急速にショック状態に陥り救命は困難となります。

右の写真は胸部の動脈にできた動脈瘤の3D CT画像です。
動脈瘤は胸部大動脈の弓部に位置し、最大直径60oの巨大動脈瘤です。

他の原因による大動脈瘤

1)解離性大動脈瘤

大動脈解離を発症し解離腔が血栓閉鎖せず残存(偽腔)すると慢性期に瘤化する場合があります。偽腔は本来の大動脈の3層構造(内膜、中膜、外膜)を保持していないため脆弱な動脈壁で破裂の危険性は非常に高いため上記のような症例では手術が必要となります。慢性期の解離におけるステントグラフト治療は偽腔に流入する血液をEntry(血液の入り口)部分で閉鎖することを目的として行う場合がありますが、治療効果については議論が多いのが現実です。

左鎖骨下動脈分岐直後の遠位弓部にEntryを認め、解離腔は大きく瘤化しています。瘤化した解離腔(偽腔)は従来の大動脈腔(真腔)を圧迫しています。

2)感染性動脈瘤

感染に起因した全ての動脈瘤及び既存の動脈瘤に感染 が加わったものを感染性動脈瘤といいます。比較的まれで、 全大動脈瘤に占める割合は 0.5~1.3 %程度です。しかしながら、感染性大動脈瘤はきわめて重篤な疾患で、その手術成績は動脈硬化性の大動脈瘤に比べて著しく不良です。  手術成績不良の原因は、術前の感染状態が大きく関与していることが予想されます。感染の誘因は,敗血症,感染性心内膜炎,腹膜炎,急性胆嚢炎,腸腰筋膿瘍,肺炎,脊椎カリエス,腰椎椎体炎がなどがあり、術前の感染制御が困難な場合には緊急手術を行うのが一般です。早期手術を行い,術後に積極的な抗生物質投与による感染制御を行う必要があります。 起因菌に関し てはグラム陽性球菌(主にブドウ球菌)あるいはグラム 陰性桿菌(主にサルモネラ)が多いと報告されています。

右の胸部大動脈3D CT画像は遠位弓部大動脈に発生した嚢状瘤です。 患者様は高熱などの感染兆候を示し、限局した嚢状瘤の急速拡大を認めました。

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